通訳藝術道場 主宰
冠木 友紀子(かぶき ゆきこ)・白雪亭りんご
通訳教育・通訳実践・声と身体感覚を統合したトレーニングを専門とする、通訳の先生。

英国のリーズ大学、国際基督教大学大学院で学んだ後、母校であるフェリス女学院中学校・高等学校を皮切りに、英語教員として13年間教壇に立つ。
その間、学習評価研究所による全国での出張授業や、検定外教科書『Progress in English 21』の編集委員を務めるなど、教育現場での実践と教材開発の両面に携わってきた。
結婚後の転勤を機に教職を離れることとなり、大きな挫折を経験する。
その後、サイマルアカデミーとNHK国際研修室の通訳養成で「自分を消し、全身全霊で集中」して通訳することで心救われ、通訳者へ転身する。
医療・農業・教育分野を中心に通訳者として活動し、通訳歴は22年。
大学における通訳教育にも14年携わっている。
専門領域
- 医療・農業・教育分野における通訳実践
- ストーリーテリング通訳
- 声・身体感覚を基盤とした通訳トレーニング
- 通訳者のための発声・聴覚アプローチ
通訳者として駆け出しの頃、
8時間×6日間連続という過酷な長時間通訳を引き受け、
声を潰すという経験をする。
この反省から、身体への負担を最小限に抑えながら声の通りを高める、骨導を意識した発声法(長時間通訳でも喉を傷めにくい発声アプローチ)を体得する。
その後、英国を代表する語り部の一人、ニック・ヘネシー氏から、公演直前にストーリーテリング通訳を依頼されるという珍事件があった。
通常は不可能とされる条件下であったが、語り手の内的イメージの順を守り、身体にひびく日本語に訳したことで、観客から大きな反響を得る。
こうした経験をもとに、
- 語り手の心の風景を、聞き手の心に鮮やかに再現するフォト・リスニング法(語り手の内的イメージを聴き取る通訳聴解法)
- バロック音楽の響きのように、余韻と流れを大切にするこだま話法(情報量よりも音の流れを重視する通訳表現法)
といった独自の通訳アプローチを抽出し、現在はそれらを「通訳藝術道場」で提供している。
その後、
通訳者に多く見られる「平板な語り」や「抑揚の乏しさ」が、
技術以前に、語りの身体性そのものに由来していることを、
より根本から捉え直す必要を感じるようになる。
その探究の過程で、
日本の伝統話芸である落語が、
言葉・間・リズム・視線・身体の使い方を
極めて高度に内包した芸術であることに行き着き、
落語家・**桂歌助**師匠に師事する。

現在は、
通訳者としての知見と落語の修業を融合させ、
日本語・英語の両言語で高座に上がる
バイリンガル落語家としても活動している。
落語の修業を通して得られた、
「間の取り方」「声の運動」「語りの重心」「聴き手との呼吸」は、
通訳者が言葉に生命を吹き込むための、
きわめて実践的な身体知であると確信している。
これらの知見は現在、
通訳藝術道場における通訳トレーニングにも
段階的に取り入れられている。
受講生からは、
- 海外出張に専属通訳として継続同行するようになった
- 海外本社の動画通訳を、初めて正式に任された
- 欧州の国際会議で通訳と発表の両方を担当し、
ユーモアある英語で場の緊張を和らげ、議論を深めることができた
などの声が寄せられている。
現在は、
経験や勘に頼るのではなく、
再現できる力としての通訳を育てることを軸に、
通訳藝術道場および大学教育の場で指導を続けている。
資格・背景として、
トマティス聴覚・発声メソッド プロフェッショナル(レベル4)、
INPP英国神経生理心理学研究所 準修士課程修了。
学生時代に英検1級、独学でドイツ語検定準1級を取得。
横浜市戸塚区の自然豊かな環境で、
夫、娘猫、たくさんのメダカと共に暮らす。
庭仕事、ヴァイオリン、なぎなた、着物を愛する日常も、
言葉と身体の感覚を育てる大切な土台となっている。
もし、こうした学びを
ご自身の感覚で確かめてみたい方は、
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