留学は長い方がいい?短くてもいい?

「先生、大学の短期留学に行こうと思っていたんですけど、1年は行かないと意味がないって」
「誰に言われたの?」
「1年留学したひと。」
「意味がないってどういうこと?」
「さあ。」
 
あらららら。大丈夫?
 
結論から言います。
行けるときに、行ける期間で行ってごらん。
 
そりゃ学位をとるとなれば決まった期間もある。でもまだあなたはその段階じゃないでしょ。短いのも自由のうちよ。
 
語学力なら1年も留学しなくても十分伸ばせるし、10年いても立派なカタカナ語のひともいる。期間じゃなくて、理に適った努力の量。それに私には語学力より大事なことがある。
 
それは、ずっと留学生のテンションでいること。
 
25年前、イギリス、リーズ大学にて。課題を提出した日はおバカな弾けっぷりでした。呆れるウクライナ系アメリカ人の友人。
日本での暮らしは自動操縦、クルーズモードでできることも沢山。
 
海外にひとりで渡るとそれが激減。知らないこと、初めてのことだらけ。ひとつひとつが新鮮。頭だけ大人の赤ちゃんみたいになる。ひたすらひとつひとつ観察する。(ネット時代とはいえ、サイトの情報と自分で体験するのは大違い。)
 
周りの人たちはあなたという人を知らない。あるいは日本人ってこんなもの、と先入観やステレオタイプで見るかもしれない。だいたい、あなたがいなくてもその町は、大学は昨日まで成り立っていた。でも今日からあなたは一員になろうとする。
 
だから自分を言葉で語る。それを聴く人たちの言葉にならないしぐさ、表情をよく見る。通じてないな、思ったら言葉で確認する。
 
そんなトップギアな感覚になるのに3日あれば十分。
 
そして、その感覚を保つ。
 
そうすると気がつくんです。日本で日本人どうしで日本語で話す。通じているつもりでも実は通じていないこと相当ある!逆にガイジン同士で思いがけず気持ちが通じることも。国や言語より、人、心なんだよね。
 
クルーズモード使わないと「あたりまえ」が疑わしくなる。「なぜ」「それって変」「それが何なの?」をつい余分に言っているかも。まあ、それが取り柄ということで。

それにしてもあなた…自分の物差しを押しつける人の言うことを真に受けて悩んでていいの?そっちのほうが心配よ。

留学前にその免疫作っておいたら?

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