私が通訳資料をプリントアウトするのは
今は何でも便利になりましたね。通訳のための資料もワードやPDFをオンラインでやりとりすることがほとんど。もしかして、当日もそれをそのままタブレットで持ち込んでいませんか?
それが全くいけないとは言いません。でも私はすべて印刷、リング製本して持参しています。
なぜ?

まず、自己都合の普通な理由。
1.膨大な資料をモニターで見ていると目が疲れるから。
2.いつでもオンラインにアクセスできるわけではありません。(データは外付けHDやUSBメモリなどにダウンロード)
3.デバイスの充電が切れる、電源が入らない、などの不具合がないと限りません。
それより大事なのは通訳を依頼し、資料を送ってくれたクライアントの気持ちを想像すること。通訳の仕事が始まる前にしっかり安心し、信頼する気持ちになってもらうこと。
あなたがクライアントだったらどう思いますか?
A:送った資料がキレイに印刷、製本され、しかもところどころ蛍光ペン、付箋などがついている。
B:タブレット1つで登場。
Bは実際に仕事の出来栄えがよければかっこいい。でも、始まる前の安心感はどうでしょう。Aのほうが普通に安心できるのでは?
通訳だけが通訳者の仕事ではありません。クライアントに安心、信頼、喜びを味わっていただくことが全体としての仕事です。通訳だけして自己満足してはいけません。すみずみまでクライアントの心を想いましょう。