Be動詞の由来はやっぱり…!
持続可能な未来のための通訳者、冠木友紀子です。
もうすぐオンライン?新学期。中1から大学生までみなさんもやもやしているのがBe動詞の正体。小さいお子さんならそんなこと考えなくても身体で覚えられますが、大きくなると、身体で覚えた後に頭で整理、心で納得したくなるのです。
I walk, you walk, she walkSと一般動詞の3単現はまだ許せる。でもなに、I AM, You ARE, She ISって違いすぎる。
ドイツ語にもBe動詞はあります。ほかの動詞と全然違います。
その由来を、ルドルフ・シュタイナーはある講座ではっきりサンスクリットと答えて単語も挙げているのです。
英語の am, are, isもサンスクリットの「私、あなた、あの人」が変化したもの。だからほかの動詞と人称変化も時制変化も全然違うのですね。
この講座、シュトゥットガルトのヴァルドルフ学校の先生のために自然科学の講座をしに出かけていったら、ついでに言語についても話してくれと頼まれたそう。 もちろん資料も辞書も準備も何もなし。なのにどんどんラテン語、サンスクリット語、さまざまな引用にあふれていて驚くばかりです。
ただ、講演録はシュタイナー自身の校正、校閲、許可なしに、亡くなってから出されたもので…それでもこうして読めることに感謝して、せいいっぱいの独日訳をしてみます。ふだん英日で十八番にしているさまざまな手法をいったんひっこめて、新境地を味わっています。お粗末さまです。
Geisteswissenschaftliche Sprachbetrachtungen -Eine Anregung fuer Erzieher/Rudolf Steiner
精神科学にもとづく言語をめぐる考察―教育者のための提案
ルドルフ・シュタイナー
第1講
何名か、私たちの友なる方々が、今回の滞在中に、皆さんに言語についても何か話すようにと頼みに来られました。自然科学講座にまして、申し上げておかねばなりませんが、自明のことながら、実に急に出てきたお願いを受けて、このわずかな時間で皆さんに語られることは、ごく簡略なものになるでしょう。自然科学講座での考察にまして、これらの言語観察は善意と寛容をもって受け止められねばなりません、というのも、それらはまるっきり準備なしの即興だからです。何かできるとしたら、とりわけヴァルドルフ学校での我々の授業、あるいは授業一般の役立つヒントを差し上げることでしょう。
おそらく、何に注目すべきなのか、最良の方法で捉えるには、言語を歴史的視点からあれこれ考察してみることでしょう。そこで皆さんにご承知おき願いますが、私が今日申し上げることは、さまざまな把握すべき注釈をゆるくまとめたもので、私たちがこれからのわずかな時間、互いに取り組むであろうことの導入にあたります。
実にはっきりしているのは、ドイツの言語を観察すればわかるように、ある人々の言語において、その発達を通じて、魂の在りようの発達そのものが表れるということです。(後略)