「クワイ河収容所」英日読書会(オンライン)
第二次大戦終局、泰緬鉄道での日本軍による強制労働から生還した元戦争捕虜アーネスト・ゴードン氏。その手記「クワイ河収容所」を斎藤和明先生の名訳で丁寧にたどる読書会です。
読書会の願いは2つ。人は何によって生きるのかいま一度考えること。名訳から翻訳の楽しみをご紹介すること。(みなさんは英語原書を読み通さなくても大丈夫です。目からうろこの部分をリストします。)
イギリスが大好きな日本人は沢山。でも、泰緬鉄道を知る日本人は多くありません。
戦争のさなか、日本はイギリスが諦めたタイとミャンマーを繋ぎインドに至る泰緬鉄道の突貫工事に着手。英連邦の戦争捕虜、地元のアジア人労務者に強制労働を課し、10万人を超える人々が亡くなりました。
私が初めて渡英した80年代末、イギリスのあちこちで老齢の紳士の突き刺さるような視線を感じました。紳士たちは私を見て、戦争中に日本が捕虜たちにしたことを思い出していたのかもしれません。

「クワイ河収容所」(アーネスト・ゴードン著・斎藤和明訳・ちくま学芸文庫)は著者自身の捕虜体験記です。戦後ゴードンさんは捕虜体験を封印するつもりでした。しかし大ヒット映画「戦場にかける橋」が史実とあまりに違うことに戸惑い、肚をくくります。
その手記は日本軍を罵るものではありません。捕虜同士が悩み苦し、自暴自棄、絶望の底から心甦らせた過程を描き、大量生産・消費社会、人間疎外に警鐘を鳴らします。21世紀の疲れた心を慰め、新型コロナウイルスにおびえる私たちを励ますメッセージにも満ちています。
齋藤和明先生の翻訳はそうか!と嬉しくなるような、ときにはええ!と驚くようなと満ちています。
これからの生き方、人間ならではの翻訳に関心をお持ちの方はぜひこの機会にどうぞ!
- 内容:各会1章ずつ読みます。各章の要所を7-10箇所を読み、解説、対話します。
- 会場 オンライン(ZOOM)
- 講師:冠木友紀子
- 持ち物:筆記用具、「クワイ河収容所」(定価1320円)
昨年再版された第2刷(税込1320円)を消費税サービス、送料込みで1400円!でお送りします。第2刷は英連邦戦没捕虜追悼礼拝関係者のみが手持ちで販売しています。書店、アマゾンでは手に入りません。ぜひご遠慮なくこの機会をご利用ください。
英語版は部分的に資料としてご用意します。 - 日時
【日曜】2020年7月5日より基本隔週 日曜14時―16時 全12回
【木曜】2020年7月9日より基本隔週 木曜14時―16時 全12回
曜日振替、録画視聴、両日参加もちろんOKです。相談の上、予定変更する場合があります。 - 暫定日程
7 8 9 10 11 12 6章後半と
7章8章 9章 10章 11章 12章 日 10/4 10/18 11/1 11/15 11/29(or12/6) 12/13 木 10/8 10/22 11/5 11/19 12/3 12/17
- 参加費:1回 3500円 3回 10000円 12回 35000円
- 定員:3名(最少催行2名)